バイエルセミナー

2021年バイエルセミナー 報告

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2021年は下記日程にてMicrosoft Teamsを使用したオンライン形式でバイエルセミナーを実施いたしました。

/// 開催日時

2021年3月9日(火)午前9:30~12:00
2021年3月10日(水)午前9:30~12:00

 

/// 講演

「今こそ真価が問われるBCP(事業継続計画)実効性を高めるための勘所」
~新型コロナウイルス感染症、豪雨災害(風水害)、地震等の災害多発時代を踏まえて~

 

/// 講師

株式会社エス・ピー・ネットワーク 総合研究部 上席研究員 西尾 晋氏

日本を代表する危機管理の専門会社において、BCPコンサルティングを多く手掛ける危機管理の専門家が、実際にどのように考え、どのように整備していけばよいか、BCP整備・運用の勘所について解説します。

1.必要性が高まる災害や感染症への対策

2.BCP(事業継続計画)の考え方と整備の勘所~実効性を高めるポイント

3.災害対応の実際と特に水害後に高まる消毒ニーズ

4.感染症はまた起きる!NEXTコロナに備える~感染症対策BCPに関する補足事項

5.まとめ:効率的にBCPの整備・強化を進めるための方策

 

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参加者からの質問と回答

アジェンダSCとアジェンダMCを比較した場合、接触作用とドミノ効果に差はありますか?

アジェンダMCとアジェンダSCは同じフィプロニルが有効成分ですので、傾向は同じになります。時間の都合上、ご紹介できませんでしたが、今回の試験はアジェンダMCでも同様に行っています。結果は同様に、2時間後は比較的元気に動き回っており、その後、5日で全頭死亡が確認されています。とはいえ、あくまで実験ですので、条件によっては多少ずれる可能性はありますので、その点ご留意ください。なお、ドミノ効果に関する考察は、概略としては同様です。

マックスフォースマグナムを容器に入れて使用するのはなぜですか?安全性ですか?効果面ですか?

第一義的には安全性です。本製品は医薬部外品であり、薬機法による承認審査過程でも安全性を考慮して、容器に入れて施工する使用方法で承認を得ております。

ハチクサンFLによってシロアリが行動抑制され始めるのは薬剤に接触してからどのくらいの時間でしょうか?

実験の設計上、観察タイミングをとっていないので、経験からお答えします。最初に試験装置内に投入した瞬間は当然ですが、ただちに異常行動を確認することはできません。その後、徐々に影響が現れますが、投入したシロアリ個体の厳密な意味での活動度に応じて、影響を受ける個体が増えていきます。

同様の試験のデータを確認したところ、投入後30分あたりで、何らかの影響が出始めておりました。また、更に別の試験(コンクリート上に処理をして放虫)では、1時間あたりで影響が出始めておりました。

アジェンダSCとアジェンダMCの使い分けはどのように考えたらよいでしょか? できればハチクサンFL含めて3剤について教えてください

位置づけとしては、予防はハチクサン、駆除はアジェンダです。SC(FL)とMCの使い分けは、双方ともにコンクリート面施工の場合にはMCをご使用ください。また、効果面ではありませんが、MC剤は劇物非該当となっておりますので、お取り扱い上の汎用性が高くなっております。詳細は弊社営業担当又は販売代理店へお問合せください。

発表内容から、ハチクサンFLよりもアジェンダSC、ジェル Kよりもマグナムが優れているとの印象を受けましたが、バイエル社としてはハチクサンFLとアジェンダSC、ジェル Kとマグナムの使い分けを教えてください

まず防蟻剤ですが、防蟻性能としては両者ともに十分な性能を備えております。今回の試験では、ろ紙試験というミクロなパートに着目して、その作用の出方に関して着目しましたが、既にわかっていることとして、フィプロニル剤の方が低濃度で効果を発揮するということと、初期の段階での伝搬がイミダクロプリドよりも多め(高め)に起こります。その意味では、イエシロアリなどの駆除場面ではフィプロニル剤が適していると考えられます。

次にマグナムとジェル Kですが、性能的な面から、マグナムは駆除及び、ジェル Kとのローテーションや、突発的に指数上昇が見られる際に使用されるのがよろしいかと思います。ジェル Kは低指数に落ちついている場合の管理用ということで考えております。あえてわければ、そのような位置づけにしております。しかし、現場によってゴキブリの餌材に対する嗜好性が異なる場合もありますので、マグナムの喫食が上がらない時はジェル Kを駆除に使う場合もありますし、マグナム発売前は、ジェル Kは駆除に重宝されてきました。数年前にマグナムを上市させて頂いて、ジェル剤の選択肢が増えたことで、抵抗性や食い飽きなどの問題もローテーションにより解決できるようになったと考えております。

フィプロニルはシロアリに対して抵抗性は出ていないのでしょうか?

抵抗性は出ておりません。シロアリは女王や王を除いて生殖機能がありませんので、薬剤に触れて仮に生き残った個体があっても、次世代にその形質を遺伝させることはできません。もしかすると、その生き残った個体が階級変化して?という可能性も否定できませんが、社会性昆虫としてのカースト制が強固に働いている集団ですので、ダニなどの数週間で次世代へ変わっていくような昆虫に比べて抵抗性は限りなくつきにくいというのが通説です。

緊急時は情報が少ない中、迅速な判断が必要とのことでしたが、災害と、コロナのような感染症で、判断の基準とすべきことは異なってきますか? それぞれ何を基準に判断すべきですか?

共通点は人命最優先です。情報のトリアージ(優先順位付け)が大事です。信憑性が高い情報に飛びつきがちですが、人命に関わることや被害が拡大する恐れがあるのであれば、信憑性よりもそちらを優先すべきです。先手を打つことが重要です。

感染症については、初期の段階とある程度定着した段階で判断の基準は異なります。初期の段階では早めに安全性を確保するように先手を打っておくことが必要です。今の段階(2021年3月時点)では科学的知見が蓄積しているので正しい情報に基づいて最善の策を取っていくことが大事です。

情報不足で間違った判断をしてしまった場合のリカバリーは?

大災害時は被害が大きいほど情報は入ってきません。情報がない中で先手を打って動かなければならないので、結果として間違ったということは当然起こりうることです。その時は、すぐに軌道修正してください。

また、情報不足で動く場合はBプラン、Cプランを考えておいてください。3つくらい想定ができるのであればそれぞれについてシナリオを考えておくことをお勧めします。場合によってはAプランを走らせながらBプランも進めていき、どちらかが間違っていた際に切替えがスムーズにいく可能性があります。

情報がない中では、みなさんの経験値を元にできるだけ多くの選択肢を用意しておくことが大事です。

災害には自然災害と人的災害があるかと思いますが、人的災害はどのようにアプローチするのでしょうか? 

人的災害というのは、基本的には判断ミスが多分にあると思われます。自然災害中の対応で人的ミスにおいては、まずはミスよりも自然災害を乗り越えることに注力することが大事です。

そして人的ミスを犯さないためには、適宜休憩・休息をとるルールを作ってください。例として、東日本大震災時では福島原発の吉田所長が不眠不休で72時間連続で業務にあたったため、小さな兆候を見逃してしまったことが挙げられます。代わりの人材を確保しておくことも大事です。

カスタマーハラスメント(以後カスハラ)は時に事業継続に致命的な影響を与えることがあるかと思います。BCPにカスハラ対応で参考になるような手法はないでしょうか?

カスハラというのは有事ではなく平常時に起きる問題です。これが続くと従業員が辞めてしまったり、メンタル不調を発症してしまったりと、現場の戦力を失うことになります。場合によっては事業継続に影響が出てきます。

安全配慮義務と同じ観点から、カスハラについてもしっかり取り組んでいただく必要があります。日ごろからカスハラ対策をやっていると、コロナ禍であったり、災害時でも同じ対応をすることができます。

株式会社エス・ピー・ネットワークのホームページでもカスハラについて取り上げておりますので、そちらをどうぞご確認ください。

原因事象でBCPを準備することの重要性は理解できたのですが、各事象ごとに作成するのは大変ですし、そのBCPを全従業員に周知させるのが大変だと思うのですが、何か良い方法はありますか?

原因事象でまず大事なのは各部門の関係者をプロジェクト形式でもよいので集めていただき、東日本大震災のような災害が起きた場合にどうなってしまうのか、シミュレーションするためのブレインストーミングを行ってください。そこで危機感をもってもらうのがひとつのポイントになりますので、このような機会を作ってください。

避難訓練を実施されている会社様は、その際に少しずつレクチャーしていくのも大事です。

BCPの整備をこれから始めようと考えた場合、どれくらいの期間で進めていくことになるのでしょうか?また、コストはどれくらいかかるのでしょうか?見直しのタイミングはどのように考えたらよいでしょうか?

コストは外部の専門家を使えば高くなります。期間もアプローチの仕方によって全く異なります。

一から作ろうとするとかなり難儀です。中小企業様は複数の事業を手掛けるよりある事業に特化しているケースが多いと思いますので、残す業務はメインの業務に絞ることができるので、分析を簡略化し、今の業務をいかに継続するかという発想で作っていただくのが良いと思います。

それから総括を一度してみてください。社内で経験者がいるのであればヒアリングして1回文字に起こしてください。アンケートを使って一気に収集することもできます。それを整理するだけでも全体像のうちかなりの部分が見えてきますので、お金をかけずに効率的に行うのであれば自社の経験値を活かしていただき、もし自社にないのであれば同業他社のBCPの事例を学んで自社にフィードバックしていただくことをお勧めします。事例から組み立てることが実は一番やりやすいです。

3ヶ月から6ヶ月かけてまずは骨格を作ってください。費用と時間をかけずに総括をうまく活用すると良いと思います。ISOをとろうとすると費用は高くなってしまいます。身の丈に合った、、ということであれば総括から始めてください。

サイバーテロなどのBCPについて教えてください。

サイバーテロで気を付けてほしい点は、ビックデータ化しているので、一つ攻撃されてしまうと広範囲に影響が出ることになるという点です。自社のデータだけでなく、他社と連携している場合はそちらまで被害が及ぶ可能性があります。よって、情報セキュリティー対策は極めて大切です。BCPの観点からデータのバックアップは大事です。またデータそのものに攻撃されないような対策をしてください。

日頃の情報セキュリティー体制の評価をしっかりしていただくのが大事です。自社で知見がない場合は、大手のITセキュリティーシステムのサービスを使われることが最も合理的なアプローチかと思います。ここは少しコストはかかるかもしれませんが効率的に進めるにはこれが一番よろしいかと思います。

BCPの他社事例はありますか?

東日本大震災以降、多くの刊行物が出ています。内閣府も出しています。復興庁でもいろいろな資料が出ています。実際にどんな対応をしたなど企業の実例入りで当時の苦労話なども入っています。さらに、各商工会議所でBCPの作成支援をしているところが多くありますので、そちらでも資料が出ていることがあります。まずは都道府県の商工会議所の資料を見ていただけたら良いかと思います。もしなければ、東京の商工会議所のホームページ(こちら)を見ていただきますと、BCPの事例がたくさん掲載されていますので、そこで企業様の実例などを確認することができます。