2020年の夏を振り返る
― 気象データと病害診断結果より ―
//////2020年夏の気象データから読み取れること
// 5~6月は全国的に気温が高めであった
// 北海道を除く地域では、5~6月は晴天の日が多く日射量も多かったが、7月は降水量が多くなり日射量は大幅に低下した
// 2019年も同様に7月の降水量が多く日射量が少なかったが、2020年はより顕著にその傾向が見られた
// 8月は全国的に気温が高めで日射量が多く厳しい夏となった
// 関東地方や関西地方では9月になっても気温が高く、残暑も厳しかった
//////2020年の病害診断結果
//////2020年の病害診断結果から見えること
// 病害診断の依頼数は、2019年と同程度で、2017年や2018年に比べて少なかった
// 一方で、9月の診断数だけを見ると過去4年間で最も多く、関東地方や関西地方で残暑が厳しかったことが影響していると考えられる
// 細菌病、炭疽病、ピシウム病の3大病害を見てみると、突出して診断数が多い病害は見られなかった
// しかし、各病害の診断数全体が減少しているわけではないため、引き続き多くのゴルフ場が病害防除に苦労していることが伺える
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//////2020年の夏の特徴
1.7月は長雨、低温、日照不足の状態が続いたが、8月になると一気に晴天、高温の日が続くようになり、ベントグラスを管理する上では難しい夏になった
2.新型コロナウィルスの影響で出勤人数や管理費用が制限されるコースもあり、夏に向けて十分に準備ができなかったコースでは、グリーンにダメージを受けたコースも見受けられた
8月に細菌病によってダメージを受けたベントグリーン
////// ベントグリーンの管理には、病害を発生させない事前準備が大切です
病害が発生してしまうと・・・
// 「精神的負担」キーパーの頭はグリーンのことでいっぱいに。(無事に治るかな?悪くなってないかな?)夜も眠れない・・・
// 「精神的負担」「経営への影響」プレーヤーからの評価低下
// 「精神的負担」クラブハウスからのプレッシャー
// 「コスト増」治療効果のある殺菌剤散布(相対的に高価なものが多い)
// 「コスト増」「手間」「他の作業への影響」回復を促すための特別な手当て(施肥、アミノ酸資材、手散水、シリンジング)
// 「コスト増」「手間」「他の作業への影響」インターシードや差し替え、張り替えが必要になることも
////// 余裕があるうちからしっかり準備をしましょう
✓ 周辺樹木の伐採、剪定(日照、通風を確保)
✓ 極端な低刈りを控える
✓ 目的に合わせた更新作業(透水性、通気性の確保)、(床砂表層の有機物量を適正に)
✓ 適切な施肥(施肥量、バランス、タイミング)
✓ スプリンクラーに頼らない散水
✓ 殺菌剤の予防散布
ストレスガード製剤プログラムをぜひご活用ください
ストレスガード製剤予防散布プログラム例はこちらから
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